国の重要文化材に指定されている中村家住宅は戦前の沖縄の住居建築の特色を全て備えている建物です。
戦争で焼けてほとんどの住宅が消失してしまったため、沖縄本島で屋敷構えがそっくり残っている例は極めて珍しいとのことです。
沖縄にいらっしゃる機会があれば是非ご覧下さい。
見学の後には黒蜜ゼリーとさんぴん茶が頂けます。
部屋の配置としては仏間が大切にされていて、祖先を敬う土地柄が反映されています。
仏間を中心に客間などが配置されているのが、元々の沖縄の住宅のつくりとしては一般的だったそうです。
実際にお客様とのお打合せでも仏間(和室)が欲しいとおっしゃられる方が多く、お盆やお正月に親戚が集まるために必要とのお話を頂戴します。
気候、風土や利便性のみならずその土地に住まわれる人々の思い、
伝統なども大切な要素として住宅設計をさせて頂くことの大切さを改めて感じさせて頂きました。



中村家住宅
文:大山寛
写真:沖縄写真素材 http://sozai.aloha-shirt.net/