前回の記事から、何気なく目にしているものが
実はデザインの工夫が沢山用いられているということがわかりましたが
今回も何気なく目にしているデザインに触れてみたいと思います。
普段目にしている色ですが、実は色の見え方には個人差があります。
目にするものは同じでも、全く同じように見えているわけではないのです。
様々な影響で、多くの人とは違った色の見え方をしており、日常生活で不便さを感じている方もいらっしゃるかと思います。
そうした不便さをなくすために、配色やデザインを工夫することできちんと情報が伝わるよう、
色使いに配慮したデザインのことをカラーユニバーサルデザイン(Color Universal Design:CUD)と言います。
また、カラーバリアフリーという呼び方も使われています。
物を見たときに真っ先に入ってくるのは色の情報です。
そのため、日常から色を指す言い方になりがちです。
(例)
Aさん「緑のペン取って」
Bさん「緑ってどれだろう?」
カラーユニバーサルデザインを意識することで、色に頼らず情報が伝わる方法があるのです。
例えば、駅やショッピングモールのトイレ表示の色も
カラーユニバーサルデザインを取り入れた配色となっております。
このように日常から何気なく目にしている一工夫が実は「デザイン」の一種なのかもしれません。

文・イラスト:富澤 彩佳