みなさんはデザインの世界で使われている「トンボ」という言葉をご存知ですか。
聞いたことや見たことがある方も多いかと思われますが、詳しい意味を知っている方は少ないかもしれません。
今回はそんな「トンボ」についてのお話です。
トンボとは、何か作業を行う際に目印となるマークのことを言います。
トンボを活用することで印刷物の断裁がとても綺麗に行えるなど、とても重要な役割があるのです。
トンボには主に3つの種類があります。
① 角トンボ
仕上がりの四隅についているトンボです。
コーナートンボには内トンボと外トンボというものがあり、
その間隔は通常3mmと言われています。
内トンボ同士を結んだものが仕上がりになります。
内トンボから外トンボの間は裁ち落としのための塗り足し部分を示しています。
裁ち(断裁)トンボ、コーナートンボ、クロップマーク(crop marks)とも言います
。
② センタートンボ
仕上がりのセンターを示すために描かれる十字型のトンボです。
面付け作業を行う際にセンターがずれていないかを確認するためなどに使用されます。
トンボの由来はこの形が虫のトンボに似ているからだそうです。
③ 折りトンボ
折りの位置を示すために描かれるトンボです。形状は1本線という場合が多いです。
一見シンプルなトンボではありますが、グラフィックデザインの世界では欠かせないマークなのです。

文・イラスト:富澤 彩佳