
【住まい百景】Positive Minimam
都内の敷地延長12坪の旗竿地。 3方を隣家に囲まれ、建築にあたる法規制も厳しい場所から顔を覗かせるのがI邸です。 | 敬遠されがちな土地を好条件に 狭小地で新居を構える際、どう空間を豊かにするかが課題となります。 さらに都心部では建築における制限が厳しく、土地の価格は安くても長く売れ残っていることが多いのです。しかし、住まい手と作り手の腕次第でその土地の「キャラクター」を活かせるかどうかが決まっています。そこでI邸の鍵になってくるのが「階段」です。 | 1階から3階まで繋がる折り紙階段 空間の広がりを演出するため、白を基本として構成された空間。 どうしても割合が大きくなる階段は折り紙階段にして1階の階段下には玄関ホールを兼ねた洗面台を配置し、有効に活用しています。 | ホームシアターで空間を大きく ホームシアターを兼ねるリビングにはテレビもテレビボードもありません。 こうすることでコンパクトな部屋を少しでも広く見せることができます。 コンパクト且つシンプルでありながら、爽やかなモザイクタイルや旅行先でのお土産など好きなモノが空間を彩り住まい手にと

【住まい百景】Small is More
敷地面積20坪にも満たない狭小地。 ご夫婦とお子様お2人の4人家族が住まわれています。 2人目のお子様の誕生を前に長年の夢だった住まいづくりを始められました。 | 狭小地でありながら空間の変化と豊かさを 狭小地では建物の大きさも制限されますが、ここで大切になってくるのは、空間の大きさや広さといった物差しよりも、実は空間の密度です。 家族が何処にいても気配を感じられる。床の高さや天井の高さの変化がある、いろんな居場所があることなど。中でも、吹き抜けのあるリビングはダイニングとの繋がり、ワークスペースとの繋がり、3階部分との繋がりを持ち、空間の豊かさを感じられます。 | 家族の動線にあるワークスペース ものづくりを生業とするS様は住まいづくりに対する要望が明確にありました。その要望の1つがご主人のワークスペースを家族の動線上にもっていくこと。1Fから3Fをつなぐストリップ階段をスキップフロアにし、ワークスペースをつくる。家族の動線上にワークスペースをつくることでコミュニケーションの場が1つ生まれます。 | ちょうど良い小ささから考えてみる ワークスペ

【住まい百景】紡がれる物語
幹線道路から1本小道に入った閑静な住宅街。 祖父母が生活を営んだ場所に構えられたという新居。 | アメリカンヴィンテージのインテリアが映える ご夫婦ともにヴィンテージテイストが好きというI様。 ウォルナットの木質や黒いスチールの手すり・窓枠などが置かれた家具と綺麗に融和しています。 | 階段を介した開放的なLDK 友人を招いてホームパーティーをしたい。 そんなご要望からLDKを一体化。 リビングの隣にはリビングと同じ目線のバルコニーが広がります。 | 北側道路でありながら採光と防犯性を 北側に道路を持つI邸は日当たりが悪く、暗い印象の北側道路で採光と防犯性を確保することが課題になりました。そこでリビングを2Fに計画し、ストリップ階段から光をおとすことで明るく開放的な印象に。人が集まる空間を2Fに持ち、1F部分は水まわりや寝室などにすることで、光とプライバシーのバランスを考慮しています。 | 個人的な想いが反映される住宅でありながら、様々な人へ影響を与えていく 建築をする際、まずは土地の状況を考察することから始めていきます。 そこで大切なのは現状の

【住まい百景】Trunks House 旅行鞄×住まい
ラフな印象のスレートブリックと白亜の外壁のコントラスト。 プライベートスペースとしてしっかりとつくられた庭。 高級リゾート地のようなラフでありながら洗練された印象のK邸。 お子様の誕生をきっかけに住まいづくりを考えられました。 | ラフでありながら洗練されたスタイル 中庭に面した開放的なLDK。 カンヌコムサという床材を造作のTV収納にも使用しています。 基本の白と木目・ステンレスのバランスが考えられ、住まい手の家具や観葉植物が空間全体を柔らかく仕上げています。 | そこに宿るのはクラフトマン精神 ご自身がものづくりに携わり、素材にも非常にこだわりを持たれているご主人。 住まいづくりの過程で、素材だけでなくその素材の使い方や収まりについても熟考したいというご要望をお持ちでした。既製品をほとんど用いないため、材料を世界中から探したのだとか。 | 住まい手に寄り添って共に住まいを描く 住まいづくりのプロセスは住まい手によってさまざま。 細かなところはデザイナーにお任せという方もいらっしゃいますが、 そんな中でも、K様は作り手と一緒に楽しく検討をして

【住まい百景】つながりのカタチ
どこまでも続く田園風景の中、囲いこまれた広場のような敷地に建つS邸。 平屋ならではの堂々とした佇まいと、ライティングによる演出がホテルのような雰囲気を伺わせます。 | ブルックリンのカフェのように 大好きなカフェにいるようにのんびりと過ごすこととブルックリンスタイルを取り入れること。 住まい手が思い描く理想の暮らしから、木やレンガなど強い素材感のあるもの、照明や造作材にいたるまでブルックリンのテイストを取り入れていきました。 | 平屋でありながら、しっかり大空間 ワンフロアに全てが揃う平屋で大空間にするため、スキップフロアと吹き抜けを組み合わせました。 大きなリビングを中心として、半階上がってダイニングキッチン、2階のラウンジが吹抜けを介して一体化しています。 | 遠方を眺めること、遠方から見られること 遠方から見られること。遠方を眺めること。これら二つの視線を強調するように、この地らしい住まいのあり方が目指されました。同時に家族だけの親密さや安らぎのある佇まいも求められました。 中庭を内包したエントランスが、外と内のゆるやかな境界となり、ご家族

【住まい百景】固く開き、柔らかく閉じる
洋服や靴や雑貨が綺麗にディスプレイされています。 セレクトショップの一角のように見えますが、実はY邸の玄関。 住まいの中に持ち物を見せられるスペースが欲しいということから、玄関土間を拡張しギャラリーのような空間になりました。 | ゆったりとした敷地に佇む 周辺の建物から余裕がある、ゆったりとした敷地。 山を背にする広い敷地を大海原に見立て、堂々と進む船舶のような佇まいのY邸。 カラーチャートを掛け合わせて創出した独特のネイビーの外壁が、住まい手らしさを表現しています。 | 空間と家具とがお互いを引き立たせる 2Fリビングには2つのバルコニーが併設され、窓を開けると風が心地よく流れます。 柔らかいタタミがリビングの中央に掘り込まれ、寛ぎの場に。タタミの色を黒くすることで和の要素とは異なるインテリアの一部のような存在となりました。 黒を基調としたシンプルな内装に、色鮮やかな家具が並ぶことで、お互いのカラーの良さを引き出している。つくられた場所に合わせて生活するのではなく、住まい手らしいライフスタイルを表現する場所、そんな住まいになっています。 Des